皆さんは「個人間融資掲示板」という掲示板をご存知でしょうか?
最近耳にするようになってきたこの個人間融資掲示板。その全容はどのようなものでしょうか?
また、利用する場合の注意点や、個人間でのお金を貸し借りする正しい方法、どうしてもお金が必要な場合の対処法などについて詳しくご説明していきます。
Contents
お金を貸してくれる掲示板は闇金!?その実態とは
個人間融資掲示板とは、債務整理や自己破産などいわゆる「金融ブラック」状態の人が会社では無くて個人に融資を申し込むサービスです。
インターネットで「個人間融資掲示板」と検索すると、レンタキャッシュやパトロンブラザーズバンク、ハートステーションなどいくつもの掲示板がヒットします。
主に融資を受けたい人が掲示板に借入希望額や返済期日・返済額などを書き込み、その条件でも貸しますよという人が返信をするというシステムです。
一見すると金融ブラックの人でもお金を借りれて、上手く話しがまとまれば即日でも融資を受けられる嬉しいサービスの様ですが、実態はかなりリスクのあるもののようです。
お金を貸してくれる掲示板の注意点
さて、メリットだらけのような個人間融資掲示板ですが、前述したようにその実態はかなりリスクの伴うサービスです。
どのようなリスクがあるかというと、詐欺・闇金の温床となっている点です。
個人間融資掲示板では実際に被害にあった人が続出しています。実際にどのような被害にあったかを見てみましょう。
個人情報を騙し取られる
個人間融資掲示板でお金を借りる場合、貸主に対して個人情報を開示する事になります。
主に、
- 名前
- 住所
- メールアドレス
- 職種
- 勤続年数
- 年収
- 月収
といった普通の金融機関に提出する情報とほぼ同じ条件を提示しなくてはいけません。
ちゃんとした金融会社だと「個人情報保護法」という法律を順守し、厳格に債務者の個人情報を守る事が義務付けられていますが、個人間融資掲示板での貸主には通用しません。
例えば、個人間融資掲示板で融資可能と嘘をついて、借主の個人間融資掲示板を聞きだしてそれを悪質な闇金へ売る輩も存在します。
そして酷い闇金の場合、その借主の口座へ突然大金を振込、法外な利息を請求するという事も実際に起きている例です。
借主は5万円しか借りなくてよかったのに突然50万円振り込まれ、膨大な利息をむし取られるという本末転倒な結果になってしまうのです。
保証料や手数料を騙し取られる
詐欺業者や闇金が良く使う手口として、保証料や手数料を騙し取るという手法があります。
これは、「100万円融資するから手数料の5万円を前払いで払ってくれ」という口実で債務者に先に5万円を振り込ませ、そのままトンズラするといったものです。
一見騙されなさそうな手口ですが、目の前の大口融資に釣られ、小額に思える金額を振り込んでしまう人は多々いるのです。
わいせつ目的の貸主もいる
個人間融資掲示板を利用する債務者の中にはもちろん女性も多数います。
この「お金に困った女性」をターゲットにする悪質な貸主も存在します。
融資を条件にわいせつな写真や動画を送らせたり、もっと悪質なものになると実際に合ってそういう行為を迫る貸主もいます。
女性は借金という弱みを握られている為、泣く泣く貸主の要求に答えてしまう場合もあるようです。
しかしこれは立派な犯罪ですので、もしこのような事を要求されたらきっぱり断る勇気と知恵を持ちましょう。
個人間融資を受ける正しい方法
このような闇金や詐欺を防ぎ、個人間で正しい融資を受け取る方法をご説明していきます。
金利を正しく計算する
出資法という法律で、個人間のお金の貸し借りの上限金利は年109.5%と定められています。
個人間融資掲示板に存在する闇金業者などは「いくら貸すので1カ月後にいくら返して下さい」と金利が分かりづらいように表記する場合があります。
これを金利に計算すると膨大な金利になる事もしばしばあります。
しかし、法律で定められている年109.5%という金利も、例えば100万円借りた場合、1年後には返済額が209万5千円というとんでもない金額になってしまいます。
金利だけで毎月9万円程取られる事になりますので、一般の金融業者よりもかなり高い金利という事が言えるでしょう。
個人間でも借用書をきっちりと交わす
個人間で融資を行う際には口約束ではなく、きっちり借用書を交わすようにしましょう。
もし返済トラブルになり、裁判沙汰になったとしてもこの借用書があれば立派な証拠になります。
借主が借用書を用意する場合は、
- 元金の金額
- 利息
- 返済日
- 返済方法
- 遅延損害金
- 不払いの場合の取り決め
を明記し、署名は必ず手書きで、押印も必ず行うようにして下さい。
尚、押印は拇印でも有効と認められます。
逆に貸主が借用書を用意してきた場合は、その文言に穴は無いかをくまなくチェックして下さい。
どうしてもお金が必要な場合の対処法
これまで書いてきたように、個人間融資掲示板はブラックの人でも利用出来るというメリットがある半面、お金に困っている人達を食い物にする闇金業者や詐欺師たちの温床になっているのが現実です。
ですので出来るだけ個人間融資掲示板を利用しない方が賢明です。
ここではどうしてもお金が必要になった場合の対処法についてまとめてみました。
まずは親や友人・知人に相談
一番お金を工面する方法で良いのは親や友人・知人などに頼んでお金を貸して貰うという方法です。
友人や知人に借金を頼む場合にはそれまで築きあげてきた信頼関係が損なわれるリスクがありますが、それでも理由と返済期日によっては貸してくれる人もいるでしょう。
また、親の場合は可愛い子供の為にどうにか融通をつけてくれる可能性は大いにあります。
親や友人・知人にお金を借りる場合でも、借用書をきちんと用意し、返済期日を守る事が最重要になってきますが、一般の金融機関と違ってもし返済期日を守れなくても厳しい取り立てをされる可能性は少ないでしょう。
また、信用情報機関に掲載される事も無いので金融事故になる事もありません。
お金に困った場合はまずは周りの人に助けを求めてみましょう。
自分が持っている物を売る
必要な金額が少額の場合、自分が持っている物を売る事でその希望額を手に入れられる可能性は大いにあります。
もしブランド物や貴金属を持っている場合は、かなりの確率で買い取って貰えるので、近くの買い取りショップに持っていけば即日で現金が手に入ります。
また、インターネットオークションやフリマアプリを使えば自分が想像していなかったものが売れたり、予想以上の金額で買い取って貰える可能性もあります。
こちらは即日現金化は難しいですが、誰にも迷惑をかける事がないので是非挑戦してみましょう。
信用情報を再チェック
「自分はお金を借りられない」と思っている場合でも、信用情報の中身によっては借りられる場合があります。
①金融事故から年月が経っている
昔に自己破産や債務整理、返済の遅れがあったから自分はもう金融機関からお金が借りられない!と思っている人が意外と多いようです。
例えば自己破産や債務整理は7年~10年経つと信用情報からは消えて、またお金が借りられるようになります。
また、債務整理の履歴が残っていても、全て完済していればお金を貸してくれる業者もあります。
②総量規制をチェック
金融ブラックじゃないのに融資を断られた!という人はもしかすると総量規制に引っ掛かっている可能性があります。
総量規制とは、借金の総額が年収の3分の1以下でなければならないという法律です。
但し、これには抜け道があり、銀行系カードローンなどは総量規制の対象外です。
もし消費者金融ばかり申込をして断られたという人は、一度銀行系カードローンの申し込みを検討してみても良いかもしれません。
公的機関を頼ってみる
本当に借金も出来なくてお金に困窮している場合、公的機関に相談してみるのも良いでしょう。
あまり知られていませんが、国からお金を借りれる「生活福祉資金」という制度があります。
これはリストラや失業で生活に困窮している人に安い金利で国がお金を貸してくれるという制度です。
借りられる条件は厳しいですが、金利は安く、保証人を立てられる場合は金利がゼロという魅力もあります。
審査には1カ月程かかりますが、小口融資の場合は2週間程で融資してくれる場合もあります。
まずはお住まいの地区の民生委員に相談してみると良いでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
個人間融資掲示板は詐欺師や闇金の温床となっており、安易な利用は絶対にオススメ出来ません。
もしトラブルがあったとしても、警察は民事不介入ですし、掲示板の管理人が責任を取ってくれる訳でもありません。
それよりも記事の最後で紹介した方法でまずは個人間融資掲示板を使わずにお金を工面する方法を選択される事をオススメします。