住宅ローンは、各金融機関やローン会社によって金利・手数料・特典などが大きく異なる為、融資を受ける前にしっかりと比較をして借入先を慎重に選ばなければなりません。
特に住宅ローンは、高額の借入になりますので、絶対に失敗はできませんからね。


この記事では、住宅ローンの金利の種類や住宅ローン選びの際に重視するべきポイントを徹底解説します!
また、それを踏まえた上で人気の住宅ローンのオススメランキングをご紹介しますので、住宅ローン選びの参考にしてください!!
住宅ローン金利の種類
住宅ローンを選ぶ際に、まず決めなければならないのが『どの金利タイプを選択するのか?』ということです。

住宅ローン金利には、どんな種類があるの?

住宅ローンには、変動金利と固定金利の2種類があります。
固定金利は、「当初固定金利(一定期間固定金利)」と「全期間固定金利」がありますので、大きく分けると『3つの金利タイプ』に分けることが出来ます。
それぞれの特徴を見てみましょう!
変動金利
変動金利は、民間金融機関の住宅ローンの代表的な金利タイプです。
当初の金利は低く、金利引き下げサービスによって、0.6%前後とする金融機関も多いのです。しかし、金利は半年ごと・返済額は5年に1度見直しが行われます。
初めは、金利が低いのですが半年に1回に金利見直し時に、「金利が上がる可能性」があります。
ただし、金利が上がっても、返済額の見直しは5年に1度の為、返済額は見直しまでの期間は上がりません。
※また、返済額が上がっても最大で、前回の1.25倍が上限という取り決めがあります。
当初固定金利(一定期間固定金利)
変動金利とは異なり、金利や返済額が変わらない期間を選択できます。
2年、5年、10年、20年など、事前に決めた期間は金利が固定されます。
固定期間中は金利も返済額も変わらない為、返済金額は変動しません。
金利は、選ぶ固定期間の長さごとに決められ、期間が長いものほど高くなります。
また、選べる固定期間は金融機関によって異なります。
※最初の固定期間終了後、適用金利と返済額が上がるケースが多い為、注意です。
全期間固定金利
全期間固金利は、返済中の金利が事前に決められる固定されるタイプです。
変動型などに比べると金利は高めですが、初めから返済終了までの期間は、金利が一切変わりません。
もちろん、金利変動が無い為、毎月の返済額も変わりません。
最後にそれぞれのメリットとデメリットを比較してみましょう。
金利タイプ | メリット | デメリット |
変動金利 |
|
|
当初固定金利(一定期間固定金利) |
|
|
全期間固定金利 |
|
|
- 目先の低い金利設定の変動金利を選ぶのか?
- 将来の金利上昇に備えて今のうちから全期間固定金利を選ぶのか?
- 当初固定金利(一定期間固定金利)を選び、固定期間終了後に変動金利にして固定金利と変動金利のメリットを受けるのか?
『結局、どれがいいのか?』と言われると、どれも一長一短です。
自分の生活スタイルに向いている金利タイプを選ぶしかありません。
住宅ローンは、長期間の返済となります。
長期間のローンを組むということは、その間に起こる、家庭の状況(子供の出産、入学等)や収入の状況が変化していくこともあるでしょう。
そのため、将来の設計を立てた時に、無理なく返済ができる金利タイプを選ばなければなりません。
住宅ローン選びのポイント


まだ住宅ローンを選ぶのはちょっと早いです!
もちろん、金利の低さは最重要ポイントとなりますが、それ以外にも見ておきたいポイントがあります。
住宅ローンを選ぶ際に、金利以外にも見るべきポイントがありますのでご紹介します。
団体信用生命保険(団信)
一見、金利が低い住宅ローンでも団体信用生命保険(団信)に加入すると、住宅ローンの金利が上乗せされる銀行があります。
住宅ローン選びの際は、事前に確認しておかないと『想定よりも金利が高くなっている』なんてことにもなりかねませんので注意です。
繰り上げ返済の手数料
カードローンなどと同じように、住宅ローンでも繰り上げ返済に対応しています。
繰り上げ返済は、すべて元金の返済に充てられます。
利用すれば完済が早まる為、お金に余裕がある時は積極的に利用したいところです。
しかし、住宅ローンを借りる銀行によっては繰り上げ返済をする際に手数料が発生するところがあります。
せっかくの繰り上げ返済なのに、手数料を払うのは非常にバカらしいところですので、繰り上げ返済の手数料が無料の銀行を選ぶようにすると良いでしょう。
融資事務手数料や保証料
住宅ローンを契約するときには、融資事務手数料と呼ばれる手数料が発生します。
他にも、融資を実行する条件として保証会社の保証を得る等の理由で保証料の支払を求められる場合があります。
融資事務手数料や保証料は、住宅ローンを契約する銀行によって異なり、一律の金額のところもあれば、借入する金額の数%など、借入金額に応じて事務手数料変動する場合も。
融資事務手数料や保証料は、何十万円の単位で変わってくることもあるので、住宅ローン選びの際には注意して見るべきポイントの一つと言えるでしょう。
その銀行ならではサービス
住宅ローンは、各銀行で金利や事務手数料や保証料で競争になることが多いのですが、最近は他行との差別化として、その銀行独自のサービスを提供するところも増えてきました。
一部の銀行のサービスを紹介します。
金融機関名 | サービス内容 |
イオン銀行 | イオングループでの買い物が毎日5%オフになる |
新生銀行 | 10年間も毎月1,000Tポイントが貰える |
じぶん銀行 | がん保証特約(50%)が無料付帯 |
住信SBIネット銀行 | 全疾病保障の保険料0円 女性限定で、ガン診断給付金特約もプラス |
楽天銀行 | 団体信用生命保険(団信)に8疾病就業不能保障が付き、団信の保険料が無料(金利上乗せもなし) |
上記はあくまでも一例となりますが、それぞれの銀行ごとに独自のサービスがあるので、これらの+αの付加価値も踏まえて、総合的に住宅ローンの借入先を判断すると良いでしょう。
住宅ローンおすすめランキング
次に、オススメの住宅ローンを3社ご紹介します!
ぜひ、住宅ローンを選ぶ際の参考にしてみてください!
まずは、3社の金利を比較してみましょう!

※通期引下げプラン・・・借入当初の期間を重視して基準金利から金利を引き下げることによって、当初期間の返済のペースを早くするプラン
※当初引下げプラン・・・借入の全期間において基準金利から金利を一律引き下げることで、安定的な返済ペースを実現するためのプラン
※全期間引下げプラン・・・借入当初の期間を重視して基準金利から金利を引き下げることによって、当初期間の返済のペースを早くするプラン
※当初期間引下げプラン・・・借入の全期間において基準金利から金利を一律引き下げることで、安定的な返済ペースを実現するためのプラン
3社とも業界最低水準の低金利です!!
住宅ローン選びの際は、筆頭候補になること間違いなしでしょう!
それでは、各社それぞれの特徴を見てみましょう!
1位:住信SBIネット銀行 住宅ローン

金利以外のポイント |
|
メリット | デメリット |
|
|
住信SBIネット銀行の住宅ローンは、業界で1位・2位を争うトップクラスの低金利とその他の「全疾病保障」や女性は「ガン診断給付金特約」も無料で受けられるなどの保障も充実しています。
他社と比較すればわかると思いますが、確実に借入先の筆頭候補になる金融機関でしょう。
2位:じぶん銀行 住宅ローン

金利以外のポイント |
|
メリット | デメリット |
|
|
じぶん銀行 住宅ローンは、変動金利と10年固定金利が業界最低水準に設定されています。
また、ガンと診断されたらその時点のローン残高が50%になる「ガン50%保障」が無料で付帯できます。他の金融機関にくらべて審査基準が甘くなっている点も人気のポイントです!
3位:楽天銀行 住宅ローン(金利選択型)

金利以外のポイント |
|
メリット | デメリット |
|
|
楽天銀行 住宅ローン(金利選択型)は、融資事務手数料が安いです。
例えば、3,000万円の住宅ローンを住信SBIネット銀行、じぶん銀行で組んだ場合、約64万円の融資事務手数料が掛かりますが、楽天銀行の住宅ローンであれば324,000円と約半分程度の支払いで済みます。
また、全疾病特約(精神障害等をのぞく、すべての病気・ケガを保障する保険)が無料、ネット銀行では珍しくつなぎ融資が使えるという特徴があります。
しかし、審査結果によっては割高な金利になってしまい返済額が大きく増えてしまうことや返済口座を楽天銀行にしないと金利が0.3%上乗せになるという大きなデメリットもあるため、注意も必要です。
しかし、物件が完成するまでの間も、「土地の購入費用」「着工金・中間金」家を建てるのに必要な諸経費を支払う必要があります。これらを自己資金で賄えない人のために、つなぎ融資というローンが用意されています。
ほとんどのネット銀行はつなぎ融資を取り扱っていない為、楽天銀行 住宅ローン(金利選択型)を選ぶ際の金利以外のポイントの一つと言えるでしょう。
フラット35とは?

「フラット35」っていうのは、どういうサービスなの?

次は「フラット35」がどんなものなのかをご紹介します。
フラット35とは、住宅金融支援機構という独立行政法人が提供している、最長35年の長期固定金利住宅ローンです。
金利変動がないため、長期にわたる返済計画が立てやすくなります。
また、通常の住宅ローンで必要となる保証料は不要、繰り上げ返済手数料も無料です。
フラット35では、住宅金融支援機構独自の技術基準を定めて物件検査を実施しているため、品質に対する安心感もあります。
万一のときには、ローン残債が無くなる団体信用生命保険(団信)もあります。
- どの銀行のフラット35を選んでも金利は同じ
- 団体信用生命保険(団信)はあるが、外すこともできる
- 全期間固定金利の為、金利変動がなく、長期にわたる返済計画が立てやすい
- 保証料は不要、繰り上げも返済手数料も無料
- ローンの利用目的にリフォーム単体は不可
- 融資を受ける為には、対象となる物件がフラット35の適用基準・技術基準を満たしている必要がある為、その分審査が難しい
- 団体信用生命保険(団信)を利用すると借入時の金利が上がる為、トータルでの支払額が増える
- 繰り上げも返済手数料も無料だが、100万円以上でないと繰り上げ返済を利用できない
■フラット35と民間銀行住宅ローンの比較 借入額3,000円の場合
フラット35 | 民間銀行住宅ローン | |
使える目的 |
|
|
金利タイプ | 全期間固定金利 |
|
借入期間 | 35年 | 1年~35年 |
保証人 | 不要 | 信用保証会社の保証が必要 |
融資対象となる物件 | 住宅の床面積
|
金融機関ごとの担保審査基準による |
住宅ローンの借り換え | 対応可能 | 対応可能 |
融資事務手数料 | 借入総額の2%(税別) ※楽天銀行フラット35の場合は 1.3%(税別) |
|
保証料 | 無料 |
|
団体信用生命保険(団信) | 任意加入 ※加入すると完済までに約200万円程度 |
強制加入(ただし無料) |
火災保険 | 必須加入 | 基本的に必須加入 |
繰り上げ返済手数料 | 無料 ※ただし、繰り上げ返済は100万以上から可能 |
無料~数万円(借入先により条件が異なる) ※繰り上げ返済は1円から可能 |
フラット35にも、メリット・デメリットがある為、民間銀行住宅ローンよりも優れたサービスであるということは、断言することはできません。
メリット・デメリットも正確に把握したうえで、フラット35と民間銀行の住宅ローンのどちらが自分に合っているのかを比較検討してから選びましょう。
団信(団体信用生命保険)って何?
住宅ローン選びのポイントのところでも少し触れましたが、改めて団体信用生命保険(団信)について少し深堀をしたいと思います。
団体信用生命保険(団信)に加入していれば、万が一のときに、生命保険会社から支払われる保険金によって住宅ローンの残債務が弁済されます。
そのため、残されたご家族に住宅ローンが残らず、マイホームに安心して住み続けることができます。
団体信用生命保険(団信)のメリット
①ローン契約者(保険契約者)が万が一死亡した場合の借金返済義務がなくなる
万が一、ローン契約者(保険契約者)が死亡した場合、団体信用生命保険(団信)の場合は、住宅ローンの残債がゼロになります。そのため、ローンの支払いが不要となります。
②所得税などの税負担が増えない
団体信用生命保険(団信)は住宅ローンの残債がゼロになるだけです。所得税などの税金の負担が増えることはありません。
※生命保険の場合は、死亡保険による現金を受け取ることになります。そのため、一時所得として計算され、税金を支払う必要が出てきます。
団体信用生命保険(団信)のデメリット
①保険料の総支払額が生命保険と比べて割高になりやすい
団体信用生命保険(団信)はローン残高に応じて保険料が安くなります。そのため、年々と保険料が安くなっていくのですが、住宅ローン相当の生命保険を組んだ場合は、生命保険の方が総支払額の方が安くなるケースがほとんどです。
②保障内容が少ない
団体信用生命保険(団信)で特約(3大疾病、8大疾病)をつけても住宅ローンの残債が0円になるだけです。肝心の入院費用の保証はありませんので注意が必要です。
マイナス金利が及ぼす影響
次は、誰しもがテレビのニュースやネットニュース等で目や耳にしたことがあるであろう『マイナス金利』についてです。
この『マイナス金利』が住宅ローンにどのような影響を及ぼすのか?
これを最後にご紹介させていただきます。
住宅ローン選びの際に、このマイナス金利のことも頭に入れておくと良いでしょう。
そもそもマイナス金利とは?
通常、銀行にお金を預けると金利を受け取ることができます。これがプラス金利の状態です。しかし、マイナス金利ではこれが逆になり、お金を預けると金利を支払うことになります。

と思われるかもしれませんが、現状では銀行預金の金利がマイナスになるわけではありませんのでご安心ください。
これは、あくまでも日本銀行(日銀)と民間銀行との間での適用金利となります。
そのため、私たちが普段利用している銀行の預金では、マイナスは適用されません。
マイナス金利の目的は?
簡単に言うと、経済を活性化させる為です。銀行などの金融機関は、日本銀行(日銀)にお金を預けたままにしておくと、「-0.1%の金利」を支払わなくてはなりません。
銀行などの金融機関からしたら、日本銀行(日銀)にお金を預けて損をするくらいなら
「企業へ貸し出しや投資にまわそう!」という動きが起こります。
そうすることで、銀行に眠っていたお金が世に出ることになり、多くのお金が周るようになります。そうすると、経済が活性化する。
こういった動きが起こることを狙って、日本銀行(日銀)がマイナス金利を導入したということですね。
マイナス金利が住宅ローンに及ぼす影響あるの?


結論からいうと、マイナス金利が行われている間は、新しく住宅ローンを組んだり、住宅ローンの借り換えをするチャンスです。
マイナス金利の目的でも触れたように、マイナス金利政策により、銀行などの金融機関は積極的に投資するようになることが期待されます。
その際、最も銀行の投資先として有力な商品は、信用性が高くリスクの少ない商品である『10年物国債』です。
銀行としてもリスクが低いものに投資をしたいと考えますからね。
そのため、国債が人気の金融商品となり、多くの方に購入されれば、価格が上昇して利回りは下がり、連動して住宅ローンの金利も下がるといわれています。

住宅ローン金利の種類のところでも説明させていただきましたが、
住宅ローンには
- 変動金利
- 当初固定金利(一定期間固定金利)
- 全期間固定金利
これらの3つの種類があるとご紹介させていただきました。
この変動金利と固定金利(当初固定金利、全期間固定金利)ですが、『金利の決まり方』が異なります。
まず、「変動金利」は、日本銀行(日銀)が銀行に融資する際の金利である、「政策金利」と連動して金利が変わります。
「固定金利」は、日本国債の中で最も市場規模の大きい「10年物国債の利回り」と連動して金利が変わります。
今回のマイナス金利では、『固定金利が10年物国債の利回りと連動している』ということがポイントになります。
マイナス金利の影響で、国債が人気になり大量に買われることで上記のような動きが起こり、固定金利が下がる仕組みになっています。
変動金利は、政策金利と連動して金利が決まります。
マイナス金利の導入は政策金利に直接的な影響を与えるものではない為、変動金利で住宅ローンを組んでいる人は、残念ながら影響を受けません。
まとめ
以上、住宅ローンについてご紹介をさせていただきました。
今は、日本銀行(日銀)のマイナス金利導入により、国債が買われる傾向にある為、固定金利(当初固定金利、全期間固定金利)で、新しく住宅ローンを組んだり、住宅ローンの借り換えをするチャンスです!
住宅ローン選びのポイントとしては、
- 自分に合った金利タイプ
- 金利の低さ
- 団体信用生命保険(団信)
- 繰り上げ返済の手数料
- 融資事務手数料
- 保証料
- その銀行ならではサービス
これらを比較し、自分に合った住宅ローンを選ぶと良いでしょう!
住宅ローンは、カードローンとは異なり長期的に返済が発生するローンとなります。
しっかりと計画を立てて、無理なく返せるローンを組むことをオススメします!